幽遊白書といえば平成初期に人気を博した冨樫義博先生の代表作。
現在絶賛休載中の作品「HUNTER×HUNTER」も幽遊白書のヒットがあってこそ。
いまだファンの中では時折話題になるジャンプ黄金期を支えた名作!
私自身も実家に全巻所蔵しており、実家に帰るたびに読み返すほどお気に入りの作品だ。
とくにファンの中で人気度が高い飛影と蔵馬。彼らは主人公の浦飯幽助のピンチを幾度となく支えてきた実力者だ。
2人は実は作品中で対峙することはなかったが今回はファンの中で幾度となく語られたであろう飛影と蔵馬の強さを考察し、2人が本気で戦ったらどちらが勝つのかを考えてみたいと思う。
冷淡で無口な一面の裏で妹思いの優しさを秘めた魔界の炎の使い手
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 19巻」
戦闘に関してはかなりの自信家で特にスピードは右に出る者がいないほど。
登場時は捨てキャラと思われるほどの極悪非道具合でとても後で協力してくれる存在になるとは思えなかった。
飛影が味方としてその圧倒的なスピードを見せつけたのは四聖獣である青龍との戦いが最初だろう。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 5巻」
青龍を一撃(16連切り)で仕留めてみせた。
因みにアニメ版では身体の一部を凍らせられ、若干の苦戦を強いられた。
暗黒武術会では勝ち星を確実に取ってくれる頼もしい存在だった。
まず、六遊怪チームの大将的位置付けのゼルに対し、魔界の炎を利用した邪王炎殺黒龍波を打ってみせ、一撃で消し炭にしてみせた。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 7巻」
周囲を圧倒する黒龍波だったが当時の飛影はまだその全てを会得してはいなかった。逆にいえばまだ100%会得出来ていない黒龍波を出させたゼルはなかなかの実力を持っていたのだと推測される。
その後の戦いも順調に勝利を上げる飛影。
魔金太郎と黒桃太郎に対しても殆ど苦戦することなす勝利した。
決勝の武威戦でも極めた邪王炎殺拳を披露。その圧倒的な強さで勝負をものにした。
思えば深手を負うほどの戦いは今までになかった。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 11巻」
肉弾戦以外の戦いだと海藤のタブーでの戦いが印象的。
飛影の持つ力が無力だった瞬間だ。思えば仙水編は飛影が活躍した印象が殆どない。
魔界編では、魔界整体師 時雨との戦いで半身を斬られながらも相手の頭を斬り、引き分けた。飛影に邪眼の手術をした時雨。その時D級下位にまで落ち込んだ飛影に剣術を教えたのも時雨だった。いわば師弟対決といったところ。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 18巻」
飛影の作中ベストバウトだろう。戦いの中で自身の心境の変化に気づく瞬間も感動モノだ。
そして、魔界統一トーナメントでは躯と戦って破れた。(原作では描写はなく桑原と蔵馬の後日談で判明。アニメでは戦いの描写あり。)
あっけない戦いだが、魔界の3大勢力の一人ということもあって、敗北は妥当。本作品の良いところは主人公勢の実力がトップではないところか。
頭脳明晰・優しく暖かな雰囲気の奥底に強烈な冷淡さを持つ魔界の盗賊
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 19巻」
蔵馬の戦績を見ていこう。
蔵馬が我々読者に実力を見せつけたのは四聖獣との戦いが初めて。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 4巻」
玄武戦では初めて植物を操る姿を拝むことができた。最初に読んだ当初、少年だった私は植物を武器にするなんてあまりカッコイイものではないな、と安易に考えていた。
玄武の身体を切り刻んでその攻撃力を見せつけた。しかし、玄武の体は結合できるためバラバラに切断してもダメージを負うことはなかった。
そんな中で、バラバラになった身体を結合するために必要な中枢岩を蔵馬は見つけ出し、破壊することで玄武を倒した。
続いて呂屠戦。呂屠は蔵馬との戦いを有利にすすめるために人質を取り、言葉巧みに脅した。しかし蔵馬には通じず。
画魔戦ではローズウィップを髪で操り撃破。呪いの化粧で妖気を封じられた中で凍矢と戦うことに。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 8巻」
妖気の放出が封じられた蔵馬は自身の体内にシマネキ草を植え付けて成長させ、それを剣として反撃し凍矢を仕留めた。
その後、大ダメージを負ったままの蔵馬は爆拳と戦い敗北。
次戦で裏浦島に勝利。
決勝の鴉戦では自らの生命エネルギーを使って鴉を倒したが、10カウント負け。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 11巻」
魔界編では海藤と天沼に頭脳・心理戦で勝利、戸愚呂兄にも勝利。
蔵馬のベストバウトは天沼戦だろうか。
鴉戦や戸愚呂兄戦も捨てがたいが、相手を殺したくはないが、負けられないという戦いの中で冷静に相手を追い詰める姿勢に痺れる読者は多いだろう。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 15巻」
黄泉の右腕・鯱にも勝利し、統一トーナメントでは飛影と引き分けた時雨に勝利した。
蔵馬は無傷で勝利することは少なく、ある程度傷を負ってからのカウンターが多い。
相手の出方を伺うのが蔵馬の悪い癖と飛影も言及している。
出典:冨樫義博 「幽★遊★白書 8巻」
飛影と蔵馬が戦ったらどうなるか
今での掲示板界隈で強さ議論スレで幽遊白書の強さが考察されている。そのランキングを見ると蔵馬は飛影の1ランクほど下である。
肉弾戦に持ち込めば飛影が優位。中距離であれば蔵馬にも勝ち目がありそうだ。
蔵馬は飛影と引き分けた時雨に勝利したので単純に考えれば蔵馬が上かとも思えるのだが、魔界統一トーナメント開始までに1年ほど時間が空いているため、飛影と対峙したときの時雨と魔界統一トーナメント時点の時雨とでは比較できない。
1年の間に暗黒武術会メンバーがS級クラスに成長したことを考えると、蔵馬が時雨を超えるスピードで成長したのだろう。しかし、自らが強くなることにはそれほど貪欲ではなさそうだ。
蔵馬が成長している間、飛影も同様に修行を重ねていたはずだ。しかし、以前の戦闘狂だった飛影に比べて少し丸くなった印象。強さを求めようとする思いが薄れているように思う。
様々な要素で憶測が飛び交うが、もしも直接対決の機会があれば、蔵馬は妖狐に变化しなければ勝ち目がないだろう。そしてその上で 飛影を道連れにすることができるかどうか、といったところ。
そもそもが炎VS植物なので相性的には蔵馬は分が悪そうだ。
黒龍波の弱点である使用後の冬眠が魔界統一トーナメント時点も同様に必要だとすれば、蔵馬は黒龍波を喰った飛影からの攻撃を回避し続けることができれば勝てる見込みはあるかもしれない。
結論としては能力値的には飛影>蔵馬という形。
肉弾戦に持ち込めば飛影の勝利。長期戦なら蔵馬に勝機あり。
しかしながら、互角以下の相手には確実に勝利した蔵馬だが、格上には勝てたことがない。そして飛影に対する恨みもないことから本気になりきれず、飛影に勝ちを譲るだろう。
魔界統一トーナメントは原作ではバッサリと省略されたが、アニメでは躯対飛影・時雨対蔵馬も取り上げられた。原作とは違った雰囲気ではあるが、アニメの良さも出ているのでご覧になったことがなければぜひ一度は見ていただきたい。
ちなみにAmazonプライム会員になれば幽遊白書全話を無料で見ることができる。
漫画に関する記事は他にも書いているのでよろしければご覧頂きたい。
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